10月 7日(金) 晴れ
皆さんもよくご存じのようにイソップ童話に『ウサギとカメ』の物語がありますが、僕はこの話をよく引用し、仕事に対する姿勢について話すことがあります。
『ウサギとカメ』の話は、ご承知のとおり、足の速いウサギが途中で居眠りをしてしまい、その間に足の遅いカメが追い越し先にゴールするといったお話です。
ウサギから見れば“油断大敵”
カメから見れば“真面目にコツコツやれば結果がついてくる”といった事を伝えるお話なのでしょうか。
無論、このお話ではカメが称賛されるわけですが、日本人の気質というか考え方から、称賛の理由が少しズレて解釈している方も多いのではと感じています。
カメが称賛されるのは、“真面目にコツコツ(休みなし)”で進んだからではなく、『最後にはウサギに勝った!』ことが称賛の最大のポイントだと思うのです。
日本人は良い意味もありますが、“真面目でコツコツする”ことを称賛しがちですが、もしこのカメが勝負に負けていても称賛されるべきなのでしょうか?
仕事においても、(ウサギのように)『サボる』と言うと悪い印象を受けてしまいますが、僕は『サボる』こと自体を悪いこととは感じないのです。
むしろ、サボったかどうかよりも、職責(任務)を全うできたか否か?が焦点と考えます。
カメは休まず歩き続けて勝負に勝ちました。ウサギが休まなかったらブッチぎりで勝っていたかもしれません。
確かに過程も大切ですが、仕事はプロとしての責任がありますから、何より結果を求めるべきと感じます。
そういうと何か人間として冷たい、努力を評価しない人間のように感じる人もいるかもしれませんが、努力自体は評価すべきとも思いますが、ただ、仕事という土俵の上で考えた場合、僕らも逆の立場(お客)であった場合にどのような評価(判断)をしているか?と考えるのです。
例えば、ある飲食店があったとして、お店Aではコックさんが前の日から寝ずに仕込みをし、厨房で汗だくになりながら、時には包丁で手を切りながらも休まず調理をし、料理を出してきました。
ただ、料理を出すのにかなり時間がかかり(時間オーバー)、料理自体もおいしくない(商品として未完成)のです。
逆にお店Bでは、見るからにチャラチャラしたお兄ちゃんが時には他の店員とおしゃべりをしながら、時には椅子に座ってテレビをみるなどしながら調理をしていますが、料理自体はお客様を待たさず(時間厳守)準備し、料理自体も非常においしい(商品の質が高い)のです。
皆さんなら、お店Aとお店Bのどちらに行きますか?
日本人気質なら、お店Aの努力(真面目コツコツ)を評価してあげないといけないですね。(でも、おいしい方がいいですよね?)
色々な意見があるでしょうが、大凡は、お店Bを選ぶひとが多いのではないかと思いますがいかがでしょうか?
では何故、お店Bを選ぶのか?
ある種、人間の身勝手さかもしれませんが、自分のことについては『結果も大切だが、それよりもそれまでの努力を評価してほしい』と思い、他人のことになると『努力よりも結果で評価する』といった部分が無意識のうちにあるのではないでしょうか?
身内や友人なら、努力も評価するでしょうが、お店に買い物に行った際などは、お店は所謂、他人なわけですから、当然、「努力」よりも『結果』を求めるのは当たり前なのかもしれません。
自分のお金を払って品物やサービスを購入するわけですから、当然の心理と言えるでしょうね。
では、自分が逆の立場(お店側)に立った場合は、どうなるのでしょうか?
市場(他人)は、皆さんの「努力」を評価せずに、『結果(商品の質)』を求めてきます。
仕事というのは、皆さんの生活する街(市場)で、勤めている会社に労働力を提供することで対価として賃金を得ています。
社員が自分の「努力」だけを売りにしている会社と、(無論、努力を前提とした)『結果』を求め、売りにしている会社とでは、どちらが市場(他人)から評価されるでしょうか?
話しは戻るようですが、僕は「努力」を評価しないつもりはなく、「努力」はとても大切なものだと考えています。
ただ、『結果』を度外視している人も少なからずおり、所謂、“真面目にコツコツ”だけで評価されようとする(そうした考えの)方もいるのが事実です。
会社が“ボランティア団体”や何かの“サークル”であれば、それも評価の重要なポイントになるでしょうが、仕事というのは“アマチュア”ではなく、“プロ”なんだ!と言う意識が欠けていては、到底、『結果』など出るはずもない(市場から評価されない)と思うのです。
例えるなら高校野球は“アマチュア”ですから、試合に負けても『よく頑張った!』『負けて悔いなし!』と評価されますが、プロ野球になるとボロクソです。誰の采配が悪い。あの選手は戦力外だと酷評されますし、ヤジも飛びます。
ウサギとカメの話に戻りますが、ウサギは居眠り(サボったこと)が悪いのではなく、勝負に負けた(結果が出なかった)ことが最大のマイナスポイントです。
もし居眠りをして尚且つ、ウサギが勝っていれば、カメは『休まず頑張ったのに、サボりながらやったウサギに負けた。』ということになってしまいます。
言い方をかえれば、『サボるくらいの余裕があった方が、いざという時は結果が出せる!』と思うのです。
更に逆を言えば、『サボる余裕もないと、いざという時も、何ともならないし、何とかする余裕が無い(結果が出せない)。』と言えるのです。
理想は、『勝負に勝てるウサギ』です。
ほんと、こう言うと、冷たい人間のような感じするなぁ。。。
でも仕事(市場)を考えると、自分自身もこう考えていかないと!と思い、言い聞かせています。
プライベートでは、カメさんも大好きです。でも仕事は「ウサギかカメか?」ではなく、『結果』を求めていきたいと思っています。
それが自分の今の仕事(職責)だとも感じているからです。
仕事は結果と時間厳守が鉄則です。
『与えられた時間の中で求められた結果を出す!』
その中で、ゆとり(時間)を創って、雑談をしたり余興をしたりと、所謂『サボり』も入れながら、笑いながらやっていきたいです。(僕自身がサボりながらじゃないと、働けない人なので。)
そういう組織(会社)にしていきたいですね。
今日は、大変長文になってしまいました。最近、ちょっとお疲れぎみですぅ。リフレッシュせんと!(><)